平成26年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問1
テクノロジ/コンピュータ構成要素パイプライン制御の特徴はどれか。
出典:平成26年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問1
- ア複数の命令を同時に実行するために,コンパイラが目的プログラムを生成する段階で,それぞれの命令がどの演算器を使うかをあらかじめ割り振る。
- イ命令が実行される段階で,どの演算器を使うかを動的に決めながら,複数の命令を同時に実行する。
- ウ命令の処理をプロセッサ内で複数のステージに細分化し,複数の命令を並列に実行する。
- エ命令を更に細かなマイクロ命令の組合せで実行する。
正解:ウ
解説
パイプライン制御は,一つの命令の実行を,命令フェッチ,デコード,実行,メモリアクセス,ライトバックといった複数のステージに分割し,それぞれのステージを別々のハードウェアが同時に処理することによって,複数の命令の処理を時間的に重ね合わせて並列に進める方式です。これによって,各命令を逐次実行する場合に比べてスループットを向上させることができます。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。コンパイラが命令ごとに使用する演算器をあらかじめ静的に割り振る方式は,VLIW(Very Long Instruction Word)などの静的スケジューリング方式の説明であり,パイプライン制御そのものの特徴ではありません。
- イ誤り。命令実行段階で使用する演算器を動的に決定しながら複数命令を同時実行する方式は,スーパースカラ方式(アウトオブオーダー実行を伴う動的スケジューリング)の説明であり,パイプライン制御固有の特徴とは異なります。
- ウ正しい。命令の処理をプロセッサ内で複数のステージに細分化し,各ステージを異なる命令で同時に稼働させて並列に処理を進めるのがパイプライン制御の特徴です。
- エ誤り。命令を更に細かなマイクロ命令の組合せで実行するのは,マイクロプログラム制御方式の説明であり,パイプライン制御とは異なる概念です。