平成26年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問4
テクノロジ/コンピュータ構成要素L1,L2 の 2 レベルで構成されるインクルージョンキャッシュの説明として,適切なものはどれか。
出典:平成26年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問4
- アL1 に格納されている全てのデータは L2 にも格納されている。
- イL1 にデータを読み込んだとき,L2 にあったデータは削除される。
- ウL1 にデータを読み込んだときに L1 から追い出されたデータが L2 に格納される。
- エL1 には命令語が,L2 には演算データだけが格納される。
正解:ア
解説
インクルージョン(包含)キャッシュとは,上位レベルのキャッシュ(L1)に格納されているデータが,必ず下位レベルのキャッシュ(L2)にも格納されている構成のことです。この構成によって,L1 にあるデータがキャッシュ全体(L1,L2)のどこに存在するかを L2 だけを調べれば判定できるため,マルチプロセッサ環境でのキャッシュコヒーレンシ制御などが単純化できます。
選択肢ごとの解説
- ア正しい。L1 に格納されている全てのデータが L2 にも格納されているという包含関係をもつのが,インクルージョンキャッシュの定義です。
- イ誤り。L1 にデータを読み込んだときに L2 のデータが削除されるのであれば包含関係が崩れてしまい,インクルージョンキャッシュの説明とは矛盾します。
- ウ誤り。L1 から追い出されたデータを L2 に格納する方式は,L1 のデータが常に L2 にも存在するとは限らない排他的(exclusive)キャッシュに近い考え方であり,インクルージョンキャッシュの説明ではありません。
- エ誤り。L1 とL2 の格納内容を命令語と演算データで分離するのは,ハーバードアーキテクチャなど命令とデータのキャッシュを分離する構成の説明であり,インクルージョン(包含)の説明ではありません。