平成27年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21
テクノロジ/開発技術マイコンのJTAGを利用したデバッグ手法の説明として,適切なものはどれか。
出典:平成27年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21
- アROMにデバッグ対象プログラムを制御するプログラムを格納させておき,PCと当該ROMが搭載されているボードとをシリアル通信で接続して,デバッグを行う。
- イROMをモニタプログラム内蔵のRAMに置き換え,デバッグ対象プログラムが格納されたROMを模擬しながらデバッグを行う。
- ウボード上のマイコン用のICソケットに当該マイコンを模擬する装置を接続して,デバッグを行う。
- エマイコンの端子を通して,外部からマイコン内蔵のデバッグ支援機能を操作し,デバッグを行う。
正解:エ
解説
JTAG(Joint Test Action Group)は,もともと集積回路のバウンダリスキャンテストのために標準化されたインタフェースですが,多くのマイコンでは,このJTAGの端子を通して,マイコン内部に組み込まれたデバッグ支援機能(ブレークポイントの設定,レジスタやメモリの参照・書換え,ステップ実行など)を外部のデバッガ(PCなど)から直接操作できるようになっています。この仕組みを利用することで,対象のマイコンに専用のモニタプログラムを組み込んだり,特別なICソケットを用意したりすることなく,実機上で動作しているプログラムを直接デバッグすることができます。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。ROMにデバッグ対象プログラムを制御するプログラムを格納し,PCとシリアル通信で接続してデバッグを行う手法は,モニタデバッガと呼ばれる手法の説明であり,JTAGを利用したデバッグ手法の説明ではありません。
- イ誤り。ROMをモニタプログラム内蔵のRAMに置き換えてデバッグ対象のROMを模擬する手法は,ROMエミュレータを用いたデバッグ手法の説明であり,JTAGを利用したデバッグ手法の説明ではありません。
- ウ誤り。ボード上のICソケットにマイコンを模擬する装置を接続する手法は,ICE(In-Circuit Emulator)を用いたデバッグ手法の説明であり,JTAGを利用したデバッグ手法の説明ではありません。
- エ正しい。JTAGを利用したデバッグでは,マイコンの端子を通して,外部のデバッガからマイコン内蔵のデバッグ支援機能を直接操作してデバッグを行います。