IPA過去問ドリル

平成27年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問25

ストラテジ/法務

A社は,新規に量産販売する組込みシステムにB社が開発し市販しているOSを改造することなく搭載しようとしている。A社がB社から許諾を受けなければならないものはどれか。

出典:平成27年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問25

正解:ウ

解説

他社が開発し著作権をもつソフトウェア(OS)を,改造せずにそのまま量産品に搭載して販売する場合であっても,そのソフトウェアを多数の製品に複製して搭載する行為は,著作権法上の複製権(著作物を複製する権利)を利用する行為に当たります。したがって,A社がB社の市販OSを無許可のまま複製して量産販売することはできず,B社から複製権について許諾(実施許諾・使用許諾)を受ける必要があります。なお,OSを改造していないため翻案権(著作物を改変する権利)についての許諾は問題とならず,独占的な使用権や,B社自身が第三者から得た実施権を更に許諾する再実施権も,本問の状況(A社が直接B社からOSの提供を受けて量産品に搭載する)には当てはまりません。

選択肢ごとの解説

  • 誤り。再実施権は,実施権の許諾を受けた者が更に第三者にその実施権を許諾する場合に関わる権利であり,A社が直接B社からOSの利用許諾を受ける本問の状況の説明としては適切ではありません。
  • 誤り。独占的使用権は,特定の者だけが排他的にソフトウェアを使用できる権利であり,単に量産品に改造せず搭載するために必要な許諾とは異なります。
  • 正しい。B社のOSを改造せずに量産品へ複製して搭載する行為は著作権法上の複製に当たるため,A社はB社から複製権について許諾を受ける必要があります。
  • 誤り。翻案権は,著作物を改変(翻案)する場合に関わる権利であり,OSを改造せずにそのまま搭載する本問の状況では,翻案権についての許諾は問題となりません。
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