IPA過去問ドリル

平成30年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23

テクノロジ/開発技術

学生レコードを処理するプログラムをテストするために,実験計画法を用いてテストケースを決定する。学生レコード中のデータ項目(学生番号,科目コード,得点)はそれぞれ二つの状態をとる。テスト対象のデータ項目から任意に二つのデータ項目を選んだとき,二つのデータ項目がとる状態の全ての組合せが必ず同一回数ずつ出現するように基準を設けた場合に,次の 8 件のテストケースの候補から,最少で幾つを採択すればよいか。 テストケース1:学生番号=存在する,科目コード=存在する,得点=数字である テストケース2:学生番号=存在する,科目コード=存在する,得点=数字でない テストケース3:学生番号=存在する,科目コード=存在しない,得点=数字である テストケース4:学生番号=存在する,科目コード=存在しない,得点=数字でない テストケース5:学生番号=存在しない,科目コード=存在する,得点=数字である テストケース6:学生番号=存在しない,科目コード=存在する,得点=数字でない テストケース7:学生番号=存在しない,科目コード=存在しない,得点=数字である テストケース8:学生番号=存在しない,科目コード=存在しない,得点=数字でない (注:本サイトでは原問題の表を文字表記に変換しています)

出典:平成30年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23

正解:ウ

解説

実験計画法(ペアワイズ法,オールペア法)を用いたテストケース設計では,全てのデータ項目の組合せを網羅する(本問では2の3乗=8通り)のではなく,任意の二つのデータ項目を選んだときに,その二つの項目がとる状態の全ての組合せ(各項目が2状態なので2×2=4通り)が必ず同一回数ずつ出現するように,テストケースの数を最小化します。3項目それぞれが2状態のとき,最少で必要なテストケース数は4件であることが知られています(例えば,学生番号×科目コードで(存在する,存在する),(存在する,存在しない),(存在しない,存在する),(存在しない,存在しない)の4通りが必要であり,同様に他の二項目間の組合せも全て満たすように,全8件の中から4件(例えばテストケース1,4,6,7,またはテストケース2,3,5,8のような直交表に基づく組合せ)を選べば,全てのペアの組合せを過不足なく1回ずつ満たすことができます)。

選択肢ごとの解説

  • 誤り。2件では,3項目それぞれについて2状態しか確認できず,任意の二項目間で4通りある組合せの状態を全て網羅することができません。最小でも4件は必要です。
  • 誤り。3件では,二項目間の組合せ(4通り)を過不足なく同一回数ずつ出現させることができません。全ての二項目のペアを均等に網羅するには4件が必要です。
  • 正しい。3項目(学生番号,科目コード,得点)がそれぞれ2状態をとる場合,任意の二項目間の組合せ(2×2=4通り)を全て同一回数ずつ出現させるために最少で必要なテストケースの数は4件です(直交表による設計)。
  • 誤り。6件は,全ての組合せを網羅するために必要な数(8件)よりは少ないものの,最少で必要な4件よりも多く,最少の採択数としては適切ではありません。
エンベデッドシステムスペシャリストの過去問を演習モードで解く