平成31年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16
テクノロジ/ハードウェアTTL レベルの 2 入力 AND 回路を 3 入力 AND 回路にするために入力部に回路を追加した。3 入力 AND 回路として,適切なものはどれか。

出典:平成31年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16
- ア図ア
- イ図イ
- ウ図ウ
- エ図エ
正解:ウ
解説
図中のアとイは,2 入力 AND 素子の入力の一つに,2 本の信号線をダイオードでまとめて接続し,抵抗で GND(グラウンド)へプルダウンする構成です。図中のウとエは,同様にダイオードでまとめた 2 本の信号線を,抵抗で Vcc へプルアップする構成です。ダイオードを使って複数の入力の論理積(AND)を作るには,共通接続点を抵抗で Vcc にプルアップしておき,各ダイオードのアノード(矢印側,順方向の入口)を共通接続点に,カソード(棒線側,順方向の出口)を各入力線に接続する必要があります。こうすることで,いずれかの入力が Low になると,対応するダイオードが順方向にバイアスされて導通し,共通接続点を Low に引き下げます。共通接続点が High を保つのは,全ての入力が High のときだけであり,正しく 3 入力 AND として機能します。図中のウはこの向き(アノードが共通接続点側,カソードが入力側)でダイオードが接続されたプルアップ回路であり,適切な 3 入力 AND 回路です。図中のアはダイオードの向きはウと同じですが,プルダウン抵抗の構成のため,共通接続点は常に Low に固定されてしまい機能しません。図中のイとエはダイオードの向きが逆(カソードが共通接続点側)になっており,イはプルダウン抵抗との組合せで論理和(OR)に近い動作となり,エはプルアップ抵抗との組合せで共通接続点が常に High に固定されてしまい,いずれも 3 入力 AND として機能しません。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。図アは,ダイオードのアノードを共通接続点側,カソードを入力側に接続した構成ですが,共通接続点を抵抗で GND にプルダウンしているため,共通接続点は常に Low に固定され,3 入力 AND 回路として機能しません。
- イ誤り。図イは,ダイオードのカソードを共通接続点側,アノードを入力側に接続し,共通接続点を抵抗で GND にプルダウンした構成であり,いずれかの入力が High になると共通接続点が High に引き上げられる,論理和(OR)に近い動作になってしまい,3 入力 AND 回路として機能しません。
- ウ正しい。図ウは,ダイオードのアノードを共通接続点側,カソードを入力側に接続し,共通接続点を抵抗で Vcc にプルアップした構成です。いずれかの入力が Low になるとダイオードが導通して共通接続点が Low に引き下げられ,全ての入力が High のときだけ共通接続点が High を保つため,正しく 3 入力 AND 回路として機能します。
- エ誤り。図エは,ダイオードのカソードを共通接続点側,アノードを入力側に接続し,共通接続点を抵抗で Vcc にプルアップした構成であり,共通接続点は既にプルアップによって High 電位にあるため入力側からダイオードが導通する条件が成立せず,共通接続点は常に High に固定されてしまい,3 入力 AND 回路として機能しません。