平成31年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問20
テクノロジ/ハードウェアIoT の要素技術の一つである SoC の開発に関する記述のうち,適切なものはどれか。
出典:平成31年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問20
- ア全て検証済みの IP モジュールを用いるので,システム検証をすることなく開発ができる。
- イ設計,製造に要する期間が,汎用部品を組み合わせて設計,製造するシステムと比較して短くなる。
- ウチップの性能の向上をしやすくするために,CPU は必ず外付けになるように開発する。
- エワンチップで実現しているので,小型で低消費電力のシステムを開発することができる。
正解:エ
解説
SoC(System on a Chip)は,従来複数のチップに分かれていた CPU やメモリ,周辺回路などの機能を,一つの半導体チップ上に集積して実現する技術です。ワンチップで実現することによって,実装面積を小さくできるとともに,チップ間の配線に伴う消費電力や信号遅延を削減できるため,小型かつ低消費電力のシステムを開発することができます。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。個々の IP モジュールが検証済みであっても,それらを組み合わせた SoC 全体としての動作検証(システム検証)は別途必要であり,検証が不要になるわけではありません。
- イ誤り。SoC の開発では,回路設計から検証,マスク製作までを含む複雑な半導体設計プロセスが必要となるため,汎用部品を組み合わせて設計・製造するシステムと比較して,一般に設計・製造に要する期間は長くなる傾向があります。
- ウ誤り。SoC は CPU を含む多くの機能を一つのチップ上に集積することが特徴であり,性能向上のために CPU を必ず外付けにするという開発方針は SoC の考え方とは矛盾します。
- エ正しい。SoC はワンチップで多くの機能を実現しているため,実装面積を小さくでき,チップ間配線の削減によって消費電力も抑えられることから,小型で低消費電力のシステムを開発することができます。