令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17
テクノロジ/セキュリティ不特定多数の利用者に無料で開放されている公衆無線 LAN サービスのアクセスポイントと端末で利用される仕様として,Wi-Fi Alliance が初めて Enhanced Open で規定したものはどれか。
出典:令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問17
- ア端末でのパスワードの入力で,端末からアクセスポイントへの接続が可能となる仕様
- イ端末でのパスワードの入力で,端末とアクセスポイントとの通信の暗号化が可能となる仕様
- ウ端末でのパスワードの入力なしに,端末からアクセスポイントへの接続が可能となる仕様
- エ端末でのパスワードの入力なしに,端末とアクセスポイントとの通信の暗号化が可能となる仕様
正解:エ
解説
Enhanced Open は,Wi-Fi Alliance が策定した,暗号化なしで開放されている公衆無線 LAN のセキュリティを向上させるための規格で,技術的には OWE(Opportunistic Wireless Encryption)を利用します。従来のオープンな Wi-Fi では,端末とアクセスポイント間の通信が暗号化されず盗聴のリスクがありましたが,Enhanced Open に対応した環境では,利用者がパスワードを入力するなどの操作を行うことなく,端末とアクセスポイントの間で個別の暗号鍵を自動生成して通信を暗号化できます。接続のしやすさ(オープン性)はそのままに,通信の安全性だけを高める点が特徴です。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。Enhanced Open はパスワードの入力なしで利用できる仕様であり,パスワードの入力を前提とした接続方式の説明ではありません。
- イ誤り。同様にパスワードの入力を前提としており,Enhanced Open の「パスワード入力なし」という特徴と矛盾します。
- ウ誤り。パスワードの入力なしにアクセスポイントへ接続できること自体は,従来のオープンな公衆無線 LAN でも可能であり,Enhanced Open が新たに規定したものではありません。Enhanced Open の要点は接続の可否ではなく通信の暗号化です。
- エ正しい。Enhanced Open は,端末でのパスワードの入力を必要とせずに,端末とアクセスポイントとの間の通信を暗号化できるようにする仕様です。