LinuCレベル4 システムアーキテクト 可用性の設計 問9
可用性の設計/データレプリケーションと災害対策遠隔地のサブサイトを使った災害対策の方式について、データの扱い・待機方法・切替方法のトレードオフを比較した記述として、適切でないものはどれか。
当サイトのオリジナル問題(LinuCレベル4 システムアーキテクトの出題範囲「可用性の設計」に対応。実際の試験問題ではありません)
- A停止状態で待機させる方式は維持費を抑えられるが、切替時に起動や構成の作業が必要になるためRTOは長くなる
- Bバックアップとリストアによる方式は、レプリケーションよりRPOもRTOも短くでき、厳しい復旧目標に低コストで応えられる
- C縮退運転で待機させる方式は、切替後に処理能力が不足し得るため、切替後に規模を拡張する手順を用意しておく
- D手動による切替は誤検知によるサイト切替を避けやすい反面、判断と作業に要する時間がそのままRTOに加わる
正解:B
解説
災害対策の方式は、RPO・RTOとコストのトレードオフで選びます。バックアップとリストアによる方式は、バックアップの取得間隔の分だけデータが失われ得るうえ、リストアに時間がかかるため、レプリケーションと比べてRPOもRTOも長くなります。その代わりに待機設備やレプリケーションの回線が不要で、コストを抑えられます。待機方法は停止、縮退運転、完全待機の順にコストが上がりRTOが短くなり、切替方法はクラスタリングによる自動フェイルオーバーが速い一方、手動切替は誤ったサイト切替を避けやすいという違いがあります。
選択肢ごとの解説
- A誤り(正しい記述)。停止状態の待機(コールドスタンバイ)は最もコストが低い一方、切替時に起動や構成が必要なためRTOが長くなります。
- B正しい(誤っている記述)。バックアップとリストアは取得間隔分のデータ損失とリストアの時間がかかるため、レプリケーションよりRPOもRTOも長くなります。
- C誤り(正しい記述)。縮退運転での待機はコストと切替時間の中間的な方式で、切替後の処理能力不足に備えて拡張の手順を準備しておきます。
- D誤り(正しい記述)。手動切替は人の判断を挟むため誤切替を避けやすい反面、判断と作業の時間がRTOを長くします。