平成25年度 秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問2
テクノロジ/開発技術レビュー方法の一つであるインスペクションにおけるレビューアの行動のうち,作成者との関係に関して考慮すべきことはどれか。
出典:平成25年度 秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問2
- ア技術力があり熟練している作成者の作業成果物に対しては,課題や欠陥の指摘を控えるようにする。
- イ作成者が修正作業をしやすくするために,課題の抽出よりも欠陥の解決策や修正方法の検討に多くの時間を割く。
- ウ作成者を非難することは避け,作業成果物の内容に焦点を当てて課題や欠陥を指摘する。
- エ指摘された課題や欠陥の個数を記録し,作成者の能力評価の参考情報として採用できるようにする。
正解:ウ
解説
インスペクションは,あらかじめ定められた役割(モデレータ,記録者,レビューアなど)に基づいて実施される,最も公式性の高いレビュー技法です。レビューアは,作成者との人間関係に配慮し,作成者個人を非難するのではなく,あくまで作業成果物(ドキュメントやプログラム)そのものの内容に焦点を当てて課題や欠陥を指摘することが求められます。これにより,作成者の防御的な反応を抑え,建設的な議論によって欠陥を的確に洗い出すことができます。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。作成者の技術力や熟練度にかかわらず,レビューでは客観的に成果物の課題や欠陥を指摘すべきであり,指摘を控えることは適切ではありません。
- イ誤り。インスペクションの目的は欠陥の摘出であり,欠陥の解決策の検討は原則として作成者に委ねられます。レビューア側で解決策の検討に多くの時間を割くことは,インスペクション本来の進め方ではありません。
- ウ正しい。作成者を非難することを避け,作業成果物の内容そのものに焦点を当てて課題や欠陥を指摘することが,作成者との関係において考慮すべきことです。
- エ誤り。指摘件数を作成者個人の能力評価に用いると,作成者が欠陥の指摘を恐れて非協力的になるおそれがあるため,適切な考慮ではありません。