令和2年度 10月 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問11
テクノロジ/セキュリティJIS X 9401:2016(情報技術-クラウドコンピューティング-概要及び用語)の定義によるクラウドサービス区分の一つであり,クラウドサービスカスタマが表中の項番1と2の責務を負い,クラウドサービスプロバイダが項番3~5の責務を負うものはどれか。 〔責務の一覧〕 項番1:アプリケーションソフトウェアに対して,データ利用時のアクセス制御と暗号化の設定を行う。 項番2:アプリケーションソフトウェアに対して,セキュアプログラミングとソースコードの脆弱性診断を行う。 項番3:DBMS に対して,修正プログラム適用と権限設定を行う。 項番4:OS に対して,修正プログラム適用と権限設定を行う。 項番5:ハードウェアに対して,アクセス制御と物理セキュリティ確保を行う。
出典:令和2年度 10月 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問11
- アHaaS
- イIaaS
- ウPaaS
- エSaaS
正解:ウ
解説
JIS X 9401:2016 の定義では,クラウドサービスの利用者(クラウドサービスカスタマ)と提供者(クラウドサービスプロバイダ)の間で,構成要素ごとに管理責務が分担されます。PaaS(Platform as a Service)では,クラウドサービスカスタマはアプリケーションソフトウェアの開発・運用(データのアクセス制御や暗号化,セキュアプログラミングやソースコードの脆弱性診断など)に責務を負い,クラウドサービスプロバイダは DBMS,OS,ハードウェアなど,アプリケーションを稼働させるプラットフォーム層以下の管理(修正プログラム適用,権限設定,物理セキュリティなど)に責務を負います。設問の責務分担はこの PaaS のモデルに一致します。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。HaaS(Hardware as a Service)は,ハードウェア自体をサービスとして提供する形態を指す言葉であり,設問のような OS・DBMS・アプリケーションを含む責務分担のモデルではありません。
- イ誤り。IaaS では,クラウドサービスプロバイダの責務は主にハードウェアと仮想化基盤までであり,OS や DBMS の修正プログラム適用・権限設定はクラウドサービスカスタマの責務となる点が,設問の責務分担と一致しません。
- ウ正しい。クラウドサービスカスタマがアプリケーション層(項番1・2)の責務を負い,クラウドサービスプロバイダが DBMS,OS,ハードウェア(項番3~5)の責務を負うのは,PaaS における責任分担です。
- エ誤り。SaaS では,アプリケーションソフトウェア自体の管理(セキュアプログラミングやソースコードの脆弱性診断を含む)もクラウドサービスプロバイダの責務となるため,項番2までカスタマの責務とする設問の分担とは一致しません。