令和5年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問25
ストラテジ/経営戦略消費者行動研究者ヘンリー・アサエルは,消費者と製品との関わりの程度と,消費者がブランド間の違いを知覚できる程度によって,消費者の購買行動が異なるとし,図に示す四つの製品タイプ(型)を導出した。この図において,不協和低減型に分類される製品に対する消費者の行動はどれか。ここで,ア〜エは,いずれかの型に対する消費者の行動に該当するものとする。

出典:令和5年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問25
- ア消費者は,他のブランドへの乗換えにほとんど抵抗感がないので,目新しさや多様性を求めて,様々なブランドの製品を試しに購入する行動が見られる。
- イ消費者は,どのブランドも同じようだと感じるので,いつも購入している,最初に目に付いた,単に知っているなどを理由にブランドを選ぶ傾向がある。
- ウ消費者は,どのブランドを購入すればよいか見分けがつかないまま購入し,その後にブランドの評価を行うので,購入後に何らかの後悔を感じる傾向がある。
- エ消費者は,まずブランド間の差異を認識した上で,様々な観点でブランド間の違いの分析・評価を繰り返した後に,最終的に購入するブランドを決定する。
正解:ウ
解説
アサエルの購買行動類型は,消費者の製品への関与度と,ブランド間の違いを知覚できる程度の二軸で購買行動を四つに分類したものです。不協和低減型は,関与度は高いもののブランド間の違いを知覚しにくい製品(保険や家具など)に対する行動で,どのブランドを選べばよいか判断がつかないまま購入し,購入後に「別のブランドの方がよかったのではないか」という認知的不協和(後悔)を感じやすいのが特徴です。そのため企業は,購入後のフォローによって不協和を低減させる施策が重要になります。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。乗換えに抵抗がなく目新しさや多様性を求めて様々なブランドを試す行動は,関与度が低くブランド間の違いを知覚しやすい“バラエティシーキング型”の説明です。
- イ誤り。どのブランドも同じようだと感じ,いつも購入している,目に付いたなどの理由で選ぶ行動は,関与度が低くブランド間の違いも知覚しにくい“習慣購買型”の説明です。
- ウ正しい。どのブランドを購入すればよいか見分けがつかないまま購入し,購入後に後悔を感じる傾向があるのが“不協和低減型”の消費者行動です。
- エ誤り。ブランド間の差異を認識した上で様々な観点から分析・評価を繰り返して決定する行動は,関与度が高くブランド間の違いも知覚しやすい“複雑な購買行動型”の説明です。