平成28年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18
テクノロジ/セキュリティ従量課金制のクラウドサービスにおける,EDoS(Economic Denial of Service,Economic Denial of Sustainability)攻撃の説明はどれか。
出典:平成28年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18
- アカード情報の取得を目的に,金融機関が利用しているクラウドサービスに侵入する攻撃
- イ課金回避を目的に,同じハードウェア上に構築された別の仮想マシンに侵入し,課金機能を利用不可にする攻撃
- ウクラウドサービス利用者の経済的な損失を目的に,リソースを大量消費させる攻撃
- エパスワード解析を目的に,クラウド環境のリソースを悪用する攻撃
正解:ウ
解説
EDoS(Economic Denial of Service,又はEconomic Denial of Sustainability)攻撃は,使用したリソースの量に応じて料金が課金される従量課金制のクラウドサービスを標的とした攻撃です。攻撃者が大量のリクエストを送りつけるなどしてクラウドリソース(CPU,ストレージ,通信帯域など)を不必要に大量消費させることによって,サービス提供者や利用者に高額な利用料金を発生させ,経済的な損失を与えることを目的としています。可用性を直接停止させる従来のDoS攻撃とは異なり,サービス自体は継続して稼働していても,課金額の増大によって事業の継続(サステナビリティ)を脅かす点が特徴です。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。カード情報の取得を目的として金融機関のクラウドサービスに侵入する攻撃は,情報窃取を目的とした不正アクセスであり,従量課金の仕組みを悪用して経済的損失を狙うEDoS攻撃の説明ではありません。
- イ誤り。課金回避を目的に別の仮想マシンに侵入して課金機能を利用不可にする攻撃は,攻撃者自身の課金を免れることを狙った攻撃であり,クラウドサービス利用者に経済的損失を負わせるEDoS攻撃とは目的が異なります。
- ウ正しい。EDoS攻撃は,従量課金制のクラウドサービスにおいて,利用者に経済的な損失を与えることを目的に,リソースを大量に消費させる攻撃です。
- エ誤り。パスワード解析を目的にクラウド環境のリソースを悪用する攻撃は,クラウドの計算資源を不正な目的(総当たり攻撃など)に利用する行為であり,利用者への経済的損失を主目的とするEDoS攻撃の説明ではありません。