令和7年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問2
テクノロジ/コンピュータ構成要素パイプラインの性能を向上させるための技法の一つで,分岐条件の結果が決定する前に,分岐先を予測して命令を実行するものはどれか。
出典:令和7年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問2
- アアウトオブオーダー実行
- イ遅延分岐
- ウ投機実行
- エレジスタリネーミング
正解:ウ
解説
投機実行は,分岐命令の条件が確定する前に,分岐先を予測してその先の命令を実行してしまうパイプライン高速化技法です。予測が外れた場合は実行結果を破棄してパイプラインをやり直しますが,予測が当たれば分岐待ちによるパイプラインの停止(ストール)を回避できます。分岐予測器の精度が性能に直結します。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。アウトオブオーダー実行は,命令の依存関係を解析し,プログラム上の順序によらず実行可能な命令から先に実行する技法であり,分岐先の予測とは異なります。
- イ誤り。遅延分岐は,分岐命令の直後に置かれた遅延スロットの命令を,分岐の成立・不成立にかかわらず必ず実行することでパイプラインの乱れを減らす技法であり,分岐先を予測するものではありません。
- ウ正しい。分岐条件が決定する前に分岐先を予測し,その予測に基づいて命令を実行しておく技法が投機実行です。
- エ誤り。レジスタリネーミングは,同じレジスタ番号を再利用することで生じる偽の依存関係を解消するために,物理的に別のレジスタを割り当てる技法であり,分岐予測とは無関係です。