令和元年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18
テクノロジ/セキュリティ送信元 IP アドレスが A,送信元ポート番号が 80/tcp の SYN/ACK パケットを,未使用の IP アドレス空間であるダークネットにおいて大量に観測した場合,推定できる攻撃はどれか。
出典:令和元年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18
- アIP アドレス A を攻撃先とするサービス妨害攻撃
- イIP アドレス A を攻撃先とするパスワードリスト攻撃
- ウIP アドレス A を攻撃元とするサービス妨害攻撃
- エIP アドレス A を攻撃元とするパスワードリスト攻撃
正解:ア
解説
ダークネットは未使用の IP アドレス空間であり,実際にはホストが存在しないので,そこから SYN パケットなどが送信されることはありません。それにもかかわらず,送信元 IP アドレスが A(Web サーバの 80/tcp)の SYN/ACK パケットがダークネット宛てに大量に届くのは,攻撃者が送信元 IP アドレスをダークネットの各アドレスに詐称して A(Web サーバ)へ大量の SYN パケットを送り付け,A がその応答として SYN/ACK を(詐称された)送信元アドレス,すなわちダークネットへ返しているためと考えられます。つまり,A は送信元 IP アドレス詐称による SYN フラッド攻撃の標的(攻撃先)にされていると推定できます。
選択肢ごとの解説
- ア正しい。送信元アドレスを詐称した大量の SYN パケットが A に送り付けられ,その応答の SYN/ACK が詐称された送信元(ダークネット)に届いていることから,A を攻撃先とするサービス妨害攻撃(SYN フラッド攻撃)が推定できます。
- イ誤り。パスワードリスト攻撃は認証情報を用いたログイン試行による攻撃であり,SYN/ACK パケットの観測とは関連しません。
- ウ誤り。もし A 自身が攻撃元(送信元)であれば,A からダークネットへ SYN パケットが送られるはずですが,観測されているのは A からの SYN/ACK(応答)であり,A が先にリクエストを送った攻撃元とは考えにくいパターンです。
- エ誤り。パスワードリスト攻撃は SYN/ACK パケットのような TCP コネクション確立時の応答とは無関係です。