令和4年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6
ストラテジ/経営戦略D.J.ティースが提唱したダイナミック・ケイパビリティの説明として,適切なものはどれか。
出典:令和4年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6
- ア環境の変化がない状況のもと,経営資源を効率的に活用し,既存の業務システムを用いて利益を最大化する能力
- イ環境の変化を感知し,機会を捉え,組織内外の資源を再編成することによって,変革を行い,持続的競争優位を確立する能力
- ウ既存の競争枠組みの中でフォロワの地位を長期的に維持するために,リーダの戦略や製品の特徴・価格を模倣する能力
- エ専門分化した大規模な組織において,上意下達の指揮命令の下,各自が担当する業務を所定の規則に従って遂行する能力
正解:イ
解説
ダイナミック・ケイパビリティは,カリフォルニア大学バークレー校のD.J.ティースが提唱した経営理論で,急速に変化する事業環境の中で,企業が環境の変化を感知(センシング)し,機会を捕捉(シージング)し,それに合わせて組織内外の経営資源を再構成・再編成(トランスフォーミング)することによって,持続的な競争優位を構築・維持する組織的な能力を指します。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。環境の変化がない状況で既存の資源やシステムを効率的に運用する能力は,通常のオペレーショナル・ケイパビリティ(オーディナリー・ケイパビリティ)の説明です。
- イ正しい。環境の変化を感知し,機会を捉えて組織内外の資源を再編成し,変革によって持続的競争優位を確立する能力がダイナミック・ケイパビリティです。
- ウ誤り。リーダの戦略や製品を模倣してフォロワの地位を維持する能力は,模倣戦略(追随戦略)の説明であり,ダイナミック・ケイパビリティとは異なります。
- エ誤り。指揮命令の下で規則どおりに業務を遂行する能力は,官僚制組織における定型的な業務遂行能力の説明です。