令和7年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問10
ストラテジ/経営戦略消費者行動研究者ヘンリー・アサエルは,消費者と製品との関わりの程度と,消費者がブランド間の違いを知覚できる程度によって,消費者の購買行動が異なるとし,四つの製品タイプ(型)を導出した。このうち,不協和低減型に分類される製品に対する消費者の行動はどれか。 〔四つの製品タイプ〕消費者と製品との関わりの程度(横軸:高/低)× 消費者がブランド間の違いを知覚できる程度(縦軸:高/低) 関わりの程度が高く,知覚できる程度も高い → 複雑な購買行動型 関わりの程度が低く,知覚できる程度は高い → バラエティシーキング型 関わりの程度が高く,知覚できる程度は低い → 不協和低減型 関わりの程度が低く,知覚できる程度も低い → 習慣購買型 (注:本サイトでは原問題の図を文字表記に変換しています)
出典:令和7年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問10
- ア消費者は,他のブランドへの乗換えにほとんど抵抗感がないので,目新しさや多様性を求めて,様々なブランドの製品を試しに購入する行動が見られる。
- イ消費者は,どのブランドも同じようだと感じるので,“いつも購入している”,“最初に目に付いた”,“単に知っている”などを理由にブランドを選ぶ傾向がある。
- ウ消費者は,どのブランドを購入すればよいか見分けがつかないまま購入し,その後にブランドの評価を行うので,購入後に何らかの後悔を感じる傾向がある。
- エ消費者は,まずブランド間の差異を認識した上で,様々な観点でブランド間の違いに関する分析・評価を繰り返した後,最終的に購入するブランドを決定する。
正解:ウ
解説
ヘンリー・アサエルは,製品への関与度とブランド間の知覚差異の高低によって,複雑な購買行動型,バラエティシーキング型,不協和低減型,習慣購買型の四つの購買行動タイプを示しました。不協和低減型は,関与度は高いがブランド間の違いを見分けにくい場合に生じ,消費者はよく吟味せずに購入し,購入後に後悔(認知的不協和)を感じやすい傾向があります。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。乗換えに抵抗がなく様々なブランドを試す行動は,関与度が低くブランド差を知覚できるバラエティシーキング型の説明です。
- イ誤り。どのブランドも同じに感じ習慣的に選ぶ行動は,関与度もブランド差の知覚も低い習慣購買型の説明です。
- ウ正しい。よく見分けがつかないまま購入し,購入後に後悔を感じやすいのは,不協和低減型の消費者行動です。
- エ誤り。ブランド間の差異を十分に分析・評価してから購入を決定する行動は,関与度・知覚差ともに高い複雑な購買行動型の説明です。