LinuCレベル4 システムアーキテクト ネットワークとストレージの選定 問10
ネットワークとストレージの選定/集中型および分散型ストレージ仮想化基盤で、数百台の仮想マシンのディスクをLVMのシンプロビジョニングで割り当てる計画である。各仮想マシンに割り当てる容量の合計は、シンプールの実容量を大きく上回る。この設計で必ず考慮すべき点として最も適切なものはどれか。
当サイトのオリジナル問題(LinuCレベル4 システムアーキテクトの出題範囲「ネットワークとストレージの選定」に対応。実際の試験問題ではありません)
- Aシンプロビジョニングは作成時にゼロ埋めで領域を確保するため、ボリュームの作成に時間がかかることを見込んでおく
- B実際に書き込まれた量だけ消費するため、シンプールが満杯になることはなく、使用率の監視は不要として運用できる
- Cシンプールが枯渇すると書き込みが失敗するため、使用率の監視と閾値による自動拡張を設計し、空き容量を補充できるようにする
- D領域は初回書き込み時に割り当てるため、書き込みの性能は領域を事前に確保するシックプロビジョニングを常に上回る
正解:C
解説
シンプロビジョニングは、論理的な容量だけを見せておき、実際に書き込まれたときにプールから領域を割り当てる方式です。割り当ての合計がプールの実容量を超える(オーバーコミットする)ことができる反面、実際の使用量がプールを使い切ると書き込みが失敗し、仮想マシンのファイルシステムの破損や停止につながります。そのため、プールの使用率の監視と、LVMのthin_pool_autoextend_thresholdのような閾値による自動拡張、ボリュームグループへの空き容量の確保を設計に組み込みます。事前に全領域を確保するシックプロビジョニングは容量効率で劣りますが、枯渇の心配がなく、初回書き込み時の割り当てによるオーバーヘッドもありません。
選択肢ごとの解説
- A誤り。作成時に領域を確保するのはシックプロビジョニングの性質です。シンプロビジョニングは作成が速く、必要になった時点で領域を割り当てます。
- B誤り。オーバーコミットしているため、実際の使用量が増えればシンプールは満杯になりえます。監視が不要になることはありません。
- C正しい。枯渇は書き込みの失敗に直結するため、使用率の監視と自動拡張による補充はシンプロビジョニングの設計に必須です。
- D誤り。初回書き込み時の割り当てはむしろオーバーヘッドになり、断片化も起こりえます。性能で常に上回るのは誤りです。