平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問88
マネジメント/プロジェクトマネジメント【中問A(問85〜88の共通文章)】 商品開発プロジェクトに関する次の記述を読んで,四つの問いに答えよ。 N 社は,携帯情報端末用アプリケーションソフトウェア(以下,携帯アプリという)の商品開発プロジェクトを,4月1日に社外秘で立ち上げた。携帯アプリの商品開発プロジェクトは,マーケティングを自社で,ソフトウェア開発を外部調達で行う。 〔7月1日までのプロジェクトの経緯〕 (1) N 社の体制:4月のプロジェクト立上げ時の構成員は,プロジェクトマネージャ1名とプロジェクトメンバ3名であったが,6月からは A さんが参加し総勢5名になった。 (2) ソフトウェア開発:B 社及び C 社と守秘義務契約を締結後,この2社に見積書を提出してもらい,6月中旬に B 社と請負契約を締結した。 (3) プロジェクト期間短縮:プロジェクト期間は当初7か月の計画で開始したが,競合他社が類似商品を開発する動きがあることから,6月下旬に全体で1か月プロジェクト期間を短縮することを検討し実施した。前提条件は,次の2項目とした。 ・商品仕様と請負業務範囲は変更しない。 ・商品発表は,当初ソフトウェア開発の完了時に行うこととしていたが,ソフトウェア開発完了の0.5か月前に前倒しする。 〔契約変更と工程管理〕 プロジェクト期間短縮を B 社と協議したところ,次の回答があった。 “ソフトウェア開発工程の作業に要員を追加すれば,作業の完成を早めることが可能である。要員追加に伴い一時生産性が低下し,開発工数が増加するので,そのコスト増分が認められれば対応する。バグ増加などのリスクは少ない。” N 社と B 社は,この内容で合意し,請負契約の変更契約を6月末に締結した。 図1はプロジェクト期間を1か月短縮した変更計画を含むガントチャートである。N 社は,7月1日からこのガントチャートの変更計画に従って工程管理を開始した。(図1 N 社のガントチャート) 【設問】N 社は,7月1日から図1のガントチャートの変更計画に従って工程管理を開始した。この変更計画で,プロジェクト期間を全体で1か月短縮することを可能にする対策の説明として,適切なものはどれか。

出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問88
- アB 社のソフトウェア開発作業を0.5か月短縮し,受入試験・検収を0.5か月早める。
- イB 社のソフトウェア開発作業を0.5か月短縮し,受入試験・検収を0.5か月早める。かつ,流通計画・プロモーション業務の開始を前倒し,B 社のソフトウェア開発作業と0.5か月並行作業を行う。
- ウB 社のソフトウェア開発作業を1か月短縮する。
- エ流通計画・プロモーション業務の開始を前倒し,B 社のソフトウェア開発作業と1か月並行して作業を行う。
正解:イ
解説
ガントチャートの変更計画では,外部調達管理(B 社のソフトウェア開発)の終了が当初の9月中旬ごろから8月末ごろへと約0.5か月短縮され,受入試験・検収も約0.5か月早まっています。さらに,流通計画・プロモーションの開始が当初より約1か月前倒しされ,8月中旬に始まるため,8月末に終わるソフトウェア開発と約0.5か月並行して進めることになります(商品発表をソフトウェア開発完了の0.5か月前にするという前提とも合います)。このように,要員追加による作業短縮と並行作業を組み合わせて,全体で1か月短縮しています。
下線の用語は 用語集 で意味を確認できます。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。開発と検収を0.5か月ずつ早めるだけでは,流通計画・プロモーションの開始が前倒しされず,変更計画のチャートのとおりにはなりません。
- イ正しい。開発の0.5か月短縮と検収の前倒しに,流通計画・プロモーションの0.5か月の並行作業を組み合わせた内容が,変更計画に一致します。
- ウ誤り。チャート上,B 社のソフトウェア開発の短縮は約0.5か月で,1か月ではありません。
- エ誤り。流通計画・プロモーションの前倒しだけでなく,ソフトウェア開発自体も0.5か月短縮されており,並行する期間も0.5か月です。