平成25年度 春期 ITパスポート試験 問98
ストラテジ/経営戦略【中問D(問97〜100の共通文章)】 N 社はスポーツ用品の小売販売業者で,実店舗販売の他,インターネットのショッピングサイトを利用した通信販売も行っている。ショッピングサイトのサーバの運用は外部に委託しており,毎月,委託先からアクセスログの分析結果が報告されるので,この報告に基づき,サイトの運営や改善に当たっている。 ショッピングサイトのトップページから商品購入手続完了に至る経路は,図1のとおりであり,図1中の矢印はリンクの経路を示す。ここで,A~F は矢印の元のページから先のページへのアクセス率である。例えば,トップページにアクセスした利用者の A%が商品紹介のページにアクセスし,商品紹介のページにアクセスした利用者の C%が購入手続のページにアクセスしていることを示している。また,トップページへの外部からのアクセス件数に対する購入手続完了の件数の割合をコンバージョン率といい,先月のコンバージョン率は5%であった。 【設問】N 社では,広告によるショッピングサイトへの集客策として,1か月のバナー広告と1回のメール広告を比較検討することにした。二つの案が次のとおりであるとき,これを比較した内容として,適切なものはどれか。ここで,各案のクリック率は,表示された広告や送信されたメールの数に対する,N 社ショッピングサイトへのリンク数の割合である。コンバージョン率は,当該広告からのリンク数に対する購入手続完了の割合で,いずれも過去のデータに基づく予測値である。 〔二つの案〕 A案 C 社ポータルサイトで,バナー広告をする。 費用 120,000円/月 広告表示回数 250,000件/月 バナー広告のクリック率 0.8% コンバージョン率 5% B案 D 社のメールマガジンに広告を1回掲載する。メールは D 社のデータベースを基に,スポーツ用品に関する情報の受信を希望している人にターゲットを絞って送信する。 費用 4円/メール1件 メール送信数 50,000件/回 メール広告のクリック率 5% コンバージョン率 8%

出典:平成25年度 春期 ITパスポート試験 問98
- アA 案は,利用者に広告が届く件数が多いので,N 社ショッピングサイトを訪れる利用者数を増やすためには B 案より効果的である。
- イB 案は,ターゲットを絞って送信するので,コンバージョン率は高いが,メール送信数が少ないので,購入手続完了の件数は A 案に劣る。
- ウB 案は,クリック率が高いので,利用者の1クリックを獲得するためのコストが,A 案より安い。
- エ広告によって購入手続完了を1件獲得するためのコストは,B 案の方が安い。
正解:エ
解説
各案の効果を計算します。A案は,クリック数が 250,000×0.8%=2,000件,購入完了が 2,000×5%=100件で,1件当たりの費用は 120,000÷100=1,200円,1クリック当たりは 120,000÷2,000=60円です。B案は,費用が 4円×50,000件=200,000円,クリック数が 50,000×5%=2,500件,購入完了が 2,500×8%=200件で,1件当たりの費用は 200,000÷200=1,000円,1クリック当たりは 200,000÷2,500=80円です。よって購入手続完了1件当たりのコストは B案のほうが安くなります。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。A案は広告が届く件数は多いですが,サイトを訪れる利用者数(クリック数)は A案2,000件に対して B案2,500件で,B案のほうが多くなります。
- イ誤り。購入手続完了の件数は,A案100件に対して B案200件で,B案のほうが多くなります。
- ウ誤り。1クリック当たりのコストは A案60円,B案80円で,B案のほうが高くなります。
- エ正しい。購入完了1件当たりのコストは A案1,200円,B案1,000円で,B案のほうが安くなります。