平成26年度 春期 ITパスポート試験 問87
マネジメント/プロジェクトマネジメント【中問A(問85〜88の共通文章)】 M社は,テレビ番組で商品を紹介し,電話で注文受付を行う通信販売の会社である。M社は,一部地域を除き,東日本エリアと西日本エリア向けに別々のテレビ番組を放送し,地域に関連した商品を紹介して,東西それぞれの電話受付センタで注文受付を行っている。 M社では来年度の施策として,売上増加を目的に,全国ネットのテレビ番組に変更して新たに数量限定の商品を特別価格で提供する特売コーナを設けることと,運用コスト削減を目的に,電話受付センタを1か所に集約することを計画している。 M社の企画部門のYさんは,運用管理部門から電話受付センタの運用データを,販売部門から商品情報をそれぞれ入手し,M社で計画している施策について,実施した場合の効果を〔効果予測する項目〕に従って検討するように上司から指示された。 また,入手する運用データ及び商品情報は社外秘の情報であり,M社の社外秘の情報の取扱いを定めた〔データ管理要領〕に従って取り扱うように指示された。 〔効果予測する項目〕 来年度の施策による効果を,次の項目について試算する。 ① 電話受付センタを集約することで削減可能なオペレータ数と削減費用 ② 特売コーナの新設で増加する利益 なお,来年度の施策によって1日の平均電話受付件数は,現在の東西の両電話受付センタで受け付けている件数の合計の5%増になるものとする。 〔データ管理要領〕 データを受領した場合,データの格納された媒体の種類,媒体の個数,受領日,使用目的,使用期間,保管方法,廃棄・返却予定日をデータ管理簿に記載し,後日,受領したデータの取扱内容を追跡可能にすること。 【設問】電話受付センタのオペレータの勤務形態は,図2に示すように勤務時間によって四つのパターンに分けられている。Yさんは,電話受付センタを集約することによって削減可能なオペレータの人数を試算することにした。表1のように,電話受付センタ集約後に時間帯A~Dの各時間帯で最低限必要な人数を設定したとき,オペレータに掛かる費用を最小化するために考慮すべき条件として,適切でないものはどれか。 〔前提〕 (1) オペレータ1人に掛かる費用は,“時給×勤務時間”で算出する。 (2) オペレータの時間給は,どの勤務パターンでも同じである。 (3) どの勤務パターンでも最低1人はオペレータがいるものとする。

出典:平成26年度 春期 ITパスポート試験 問87
- アP1~P4は1以上であること
- イQ1~Q4の合計よりもP1~P4の合計が大きいこと
- ウ勤務パターンごとの“時間給×勤務時間×人数”の総和が最小になること
- エ時間帯別の勤務中のオペレータの人数は最低必要人数を満足すること
正解:イ
解説
費用を最小にするには,まず各時間帯の勤務中の人数が最低必要人数を満たすこと(エ)を制約とし,その上で全パターンの“時間給×勤務時間×人数”の総和を最小にする(ウ)人数配分を選びます。前提(3)から各パターンは1人以上(ア)です。一方,各時間帯の勤務人数は複数のパターンの人数の足し算(例:時間帯BはP1+P2)で決まり,パターンが重なる分だけ少ない人数で済むのが普通です。そのため,Q1~Q4の合計よりP1~P4の合計が大きいことは,費用最小化のために考慮すべき条件ではありません(イ)。
選択肢ごとの解説
- ア誤り。前提(3)から各勤務パターンに最低1人はいるので,考慮すべき条件として適切です。
- イ正しい。この選択肢が「適切でないもの」にあたり,答えです。Q1~Q4の合計とP1~P4の合計の大小は,費用を最小にするための条件ではありません。各時間帯の人数は重なるパターンの足し算で決まります。
- ウ誤り。費用は“時給×勤務時間”の合計なので,その総和を最小にすることが目的そのものです。適切な条件です。
- エ誤り。各時間帯で最低必要人数を満たすことは,必ず守るべき制約です。適切な条件です。