応用情報技術者試験 午前|コンピュータ構成要素の要点と過去問
テクノロジ/コンピュータ構成要素コンピュータ構成要素は、CPU・メモリ・入出力・補助記憶など、コンピュータを構成する部品の仕組みと性能計算を問う分野です。キャッシュメモリの平均アクセス時間やRAIDなど、計算と用語の両方が問われます。
出題傾向
応用情報技術者試験午前の過去33回分(平成21年度〜令和7年度)を集計した結果です。
145問33回の合計
4.4問1回あたりの平均
5.5%全2,640問に占める割合
8問最多の回(平成29年度 春期)
直近10回の平均は3.7問、それ以前の23回の平均は4.7問です。近年は出題数がやや減る傾向にあります。
| 実施回 | この分野の出題数 |
|---|---|
| 令和7年度 秋期 | 4問 |
| 令和7年度 春期 | 2問 |
| 令和6年度 秋期 | 4問 |
| 令和6年度 春期 | 4問 |
| 令和5年度 秋期 | 4問 |
| 令和5年度 春期 | 5問 |
| 令和4年度 秋期 | 4問 |
| 令和4年度 春期 | 3問 |
| 令和3年度 秋期 | 4問 |
| 令和3年度 春期 | 3問 |
直近10回分を表示しています。
押さえておきたいテーマ
- CPUの性能とクロック
- 命令の実行時間は「命令数×CPI(1命令あたりのクロック数)÷クロック周波数」で求められます。MIPSは1秒あたりに実行できる命令数(百万単位)で表す性能指標です。クロック周波数だけでなく、1命令あたりに必要なクロック数も性能に影響します。
- パイプライン処理
- 命令の実行を複数のステージ(取り出し・解読・実行など)に分け、重ねて実行することでスループットを高める方式です。分岐命令で次の命令が決まらないことによる制御ハザード、前の命令の結果を待つデータハザードなど、パイプラインを乱す要因(ハザード)が問われます。
- キャッシュメモリ
- 主記憶より高速なメモリを間に置いて、平均アクセス時間を短縮する仕組みです。平均アクセス時間は「ヒット率×キャッシュの時間+(1−ヒット率)×主記憶の時間」で計算します。書込み方式のライトスルー(同時に主記憶にも書く)とライトバック(キャッシュ上だけで更新し、後で書き戻す)の違い、ダイレクトマッピング・セットアソシアティブ方式などの割付け方式も頻出です。
- 主記憶とメモリの高速化
- DRAMは定期的なリフレッシュが必要で、SRAMは不要ですが高価で容量が小さいためキャッシュに使われます。メモリインタリーブは、主記憶を複数のバンクに分けて並行してアクセスすることで実効的なアクセス速度を高める方式です。
- 補助記憶装置とRAID
- HDDのアクセス時間は「シーク時間+回転待ち時間+データ転送時間」で決まり、SSDは機械的な動作がなく高速です。RAID 0は複数台に分散して速度を上げる(冗長性なし)、RAID 1はミラーリングで同じデータを二重に持つ、RAID 5はパリティを分散させて1台の故障に耐える、というように構成ごとの特徴と使える容量を押さえます。
- 並列処理とプロセッサ方式
- SIMDは1つの命令で複数のデータを同時に処理し、MIMDは複数の命令を複数のデータに対して並行して処理する方式です。RISCは単純な命令を少数持ってパイプライン処理をしやすくした設計、VLIWは複数の演算を1つの長い命令にまとめてコンパイラが並列化を決める方式です。
- 入出力とバス
- 入出力の制御には、CPUが介在するプログラム制御、割込みを使う方式、CPUを介さずにデータを転送するDMAなどがあります。DMAはCPUの負荷を減らして大量データを高速に転送できる方式です。
学習のコツ
- キャッシュの平均アクセス時間、CPUの実行時間、RAIDの実効容量は形が決まった計算問題なので、公式の意味を理解したうえで何度か解くと確実に得点源になります。
- パイプライン、キャッシュ、RAIDなど「高速化・信頼性向上のための工夫」は、何を狙った仕組みで、どういう場面で弱点が出るかをセットで覚えると、用語問題にも強くなります。
- ハードウェアやソフトウェア、システム構成要素の分野と隣接しているので、同じ仕組みが別の角度で問われる場合があります。まとめて復習すると効率的です。
コンピュータ構成要素の過去問一覧(全145問)
実施回ごとに、この分野の問題を新しい回から並べています。各問に解説と選択肢ごとの解説がついています。
令和7年度 秋期4問
令和7年度 春期2問
令和6年度 秋期4問
令和6年度 春期4問
令和5年度 秋期4問
令和5年度 春期5問
令和4年度 秋期4問
令和4年度 春期3問
令和3年度 秋期4問
令和3年度 春期3問
令和元年度 秋期4問
平成31年度 春期5問
平成30年度 秋期6問
平成30年度 春期4問
平成29年度 秋期3問
平成29年度 春期8問
- 問8CPUのプログラムレジスタ(プログラムカウンタ)の役割はどれか。
- 問9プロセッサの省電力技術の一つであるパワーゲーティングの説明として,適切なものはどれか。
- 問10キャッシュメモリのライトスルーの説明として,適切なものはどれか。
- 問1115Mバイトのプログラムを圧縮した状態でフラッシュメモリに格納している。プログラムの圧縮率が40%,フラッシュメモリか…
- 問164ブロックのキャッシュメモリC0〜C3が表に示す状態である。ここで,新たに別のブロックの内容をキャッシュメモリにロード…
- 問2116進数ABCD1234をリトルエンディアンで4バイトのメモリに配置したものはどれか。ここで,0〜+3はバイトアドレス…
- 問2216ビットのダウンカウンタを用い,カウンタの値が0になると割込みを発生するハードウェアタイマがある。カウンタに初期値と…
- 問23図の回路が実現する論理式はどれか。ここで,論理式中の“・”は論理積,“+”は論理和を表す。
平成28年度 秋期4問
平成28年度 春期6問
平成27年度 秋期3問
平成27年度 春期3問
平成26年度 秋期3問
平成26年度 春期4問
平成25年度 秋期4問
平成25年度 春期5問
- 問9表に示す命令ミックスによるコンピュータの処理性能は何MIPSか。 命令種別 実行速度(ナノ秒) 出現頻度(%) 整数演…
- 問10CPUのパイプラインハザードのうち,制御ハザードの発生原因として,適切なものはどれか。
- 問11複数のデータに対して1個の命令で同一の操作を同時並列に行う方式で,マルチメディアデータなどを扱うCPUに採用されている…
- 問12キャッシュの書込み方式には,ライトスルー方式とライトバック方式がある。ライトバック方式を使用する目的として,適切なもの…
- 問14密結合マルチプロセッサの性能が,1台当たりのプロセッサの性能とプロセッサ数の積に等しくならない要因として,最も適切なも…
平成24年度 秋期4問
平成24年度 春期6問
平成23年度 秋期5問
平成23年度 特別5問
平成22年度 秋期5問
平成22年度 春期8問
- 問9プロセッサの実行効率を上げる,VLIWの説明はどれか。
- 問10同じ命令セットをもつコンピュータAとBがある。それぞれのCPUクロック周期,及びあるプログラムを実行したときのCPI(…
- 問11ECCメモリで,2ビットの誤りを検出し,1ビットの誤りを訂正するために用いるものはどれか。
- 問18表のような状態の4ブロック分のキャッシュメモリC0〜C3がある。ここで,新たに別のブロックの内容をキャッシュメモリにロ…
- 問19プログラムの局所参照性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 問238ビットD/A変換器を使って,電圧を発生させる。使用するD/A変換器は,最下位の1ビットの変化で10ミリV変化する。デ…
- 問24SRAMと比較した場合のDRAMの特徴はどれか。
- 問25ワンチップマイコンにおける内部クロック発生器のブロック図を示す。15MHzの発振器と,内部のPLL1,PLL2及び分周…